中国輸入・せどり|確定申告で棚卸資産に含めるべき経費とは?

こんにちは。こんばんは。

千葉市花見川区(新検見川)で公認会計士・税理士をしています、岸会計事務所です。

 

本日のブログ記事は、棚卸資産の計算についてです。

 

弊事務所へ税務顧問の依頼をされる方と初回面談でいろいろお聞きすると、期末棚卸資産の計算が正しく計算されていないのでは? と思われるケースに出くわすことがあります。

 

棚卸資産の計算は慎重に行う必要があります。

税金を少なくしたいと思ったら、期末棚卸資産の金額を少なく計上すれば、利益(所得)は小さくなります。

そして、期末棚卸資産の金額をいじるのは、極めて簡単です。

そこは、もちろん税務署も分かっています。

 

そのため、期末の棚卸資産を正しく計上しないと、所得計算において申告額が少なくなり、税務調査で「棚卸資産の計上漏れ」を指摘されることがよくあります。

特に、「取得価額」を計算する際に間違えるケースが多いので、取得価額に含めるべき費用と含めなくてもよい費用をきちんと区別することが重要です。

 

これは、ベテランの税理士事務所や会計事務所でも、間違いやすい論点の1つです。

 

今日のブログ記事は、この点について、書いていきたいと思います。

中国輸入・せどり|取得価額に含める費用の原則と例外

棚卸資産の取得価額には、購入したときの価格(購入代価)だけでなく、その資産を使ったり売ったりするために直接かかった費用、つまり「購入付随費用」も含まれます。

ただし、経理の事務作業を簡単にするため、購入付随費用が購入代価の約3%以内の少額であれば、それを取得価額に含めずに経費として処理することが認められる場合があります。

中国輸入・せどり|経費として処理できる購入付随費用

ただし、少額であればどんな費用でも経費処理できるわけではありません。

経費として処理できるのは、次のような条件に当てはまる費用に限定されています。

  1. 買入事務や検収、整理、選別、手入れなどにかかった費用
  2. 販売所などから別の販売所へ運ぶための運賃や荷造費
  3. 特別な時期に販売するために長期間保管した際の費用

これらの費用は、棚卸資産を購入したにかかる費用であることがポイントです。

<法人税基本通達5-1-1 より引用>

購入した棚卸資産の取得価額には、その購入の代価のほか、これを消費し又は販売の用に供するために直接要した全ての費用の額が含まれるのであるが、次に掲げる費用については、これらの費用の額の合計額が少額(当該棚卸資産の購入の代価のおおむね3%以内の金額)である場合には、その取得価額に算入しないことができるものとする。

  • (1) 買入事務、検収、整理、選別、手入れ等に要した費用の額
  • (2) 販売所等から販売所等へ移管するために要した運賃、荷造費等の費用の額
  • (3) 特別の時期に販売するなどのため、長期にわたって保管するために要した費用の額

(注)1 (1)から(3)までに掲げる費用の額の合計額が少額かどうかについては、事業年度ごとに、かつ、種類等(種類、品質及び型の別をいう。以下5-2-9までにおいて同じ。)を同じくする棚卸資産(事業所別に異なる評価方法を選定している場合には、事業所ごとの種類等を同じくする棚卸資産とする。)ごとに判定することができる。

2 棚卸資産を保管するために要した費用(保険料を含む。)のうち(3)に掲げるもの以外のものの額は、その取得価額に算入しないことができる。

中国輸入・せどり|購入時に直接かかった費用は注意が必要

一方、棚卸資産を購入する際に直接かかった費用、たとえば以下のようなものは、購入代価に必ず含める必要があります。

  • 引取運賃や荷役費
  • 運送保険料
  • 購入手数料や関税

これらの費用については、先ほどの「3%基準」は適用されません。

特に、運送保険料や関税は、間違えて「保険料」や「租税公課」として処理してしまうことがあるので、十分に注意する必要があります。

まとめ

期末棚卸資産の計上は、所得計算や税務申告に直結する重要な作業です。

インターネットビジネスや物販ビジネスに長けていないと、当該論点に気づけないかもしれませんが、

今日のブログ記事を読まれた方は、正確な処理を心掛けましょう。

 

おまけ

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インターネットビジネスをやられている方も、これからやろうとしている方も、一読をお薦めします。

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投稿者プロフィール

岸知史
岸知史インターネットビジネスを約10年副業でやっている税理士
千葉市花見川区(新検見川)でインターネットビジネスを始めて約10年経過。いまだに現役であるため、インターネットビジネスの会計・税務処理を得意としている。インターネットビジネスにおいて、10年の知識と経験を持つ税理士は、日本では見当たらないとの定評がある。

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