個人事業主/フリーランス・法人のクレジットカードポイントの仕訳

こんにちは。千葉市花見川区会計事務所をしております公認会計士・税理士の岸です。

 

さて、2020年1月に国税庁から独自ポイントの個人、個人事業主・法人の

会計処理・税務処理が公表されました。

 

現在では、何か物を買うと、必ずと言っていいほどポイントがついてくる時代になりました。

支払いに、クレジットカードを使えば、そのポイントもついてきます。

 

そのポイントを使えば、家計の負担を軽減できますし、様々な店舗のポイントカードをお財布に

沢山入れている方もいらっしゃるでしょう。

 

さて、そのような状況の中で、国税庁から公表されたポイントの会計・税務処理ですが、

私たちの所得税及び法人税にはどのように影響するのでしょうか?

 

本日の記事は、この点について、解説していきたいと思います。

ポイント会計処理の大原則

ポイントの会計処理には、大原則があります。

まずは、これをおさえておきましょう。

 

ポイント会計処理の大原則
ポイントは「もらった時」ではなく、「使用した時」に会計処理すること

 

 

つまり、もらった時は何も処理する必要がないのです。

 

使った時に初めて会計処理するのです。

 

この大原則は、とても重要な点なので、下記を読み進める上で、おさえておきましょう。

 

 

個人でポイントを使用したケース(所得税)

 

原則として、所得税はかかりません。

 

よって、確定申告も必要ありません。

 

国税庁の考え方では、通常のポイント使用は、値引きと考え、課税対象とはならないのです。

商品購入に対する通常の商取引における値引きを受けたことによる経済的利益については、原則として課税対象となる経済的利益には該当しないものとして取り扱っています。

一般的に企業が発行するポイントのうち決済代金に応じて付与されるポイントについては、そのポイントを使用した消費者にとっては通常の商取引における値引きと同様の行為が行われたものと考えられますので、こうしたポイントの取得又は使用については、課税対象となる経済的利益には該当しないものとして取り扱うこととしています(以上、国税庁HPより引用)。

個人のポイントの例外処理(所得税)

ただし、例外が2つあります。

ポイント付与の抽選キャンペーンに当選するなどして臨時・偶発的に取得したポイントを使用した場合

→ そのポイントを使用した場合には、その使用したポイント相当額を使用した日の属する年分の一時所得として処理する。

 

□一時所得の計算方法

★一時所得=総収入金額-収入を得るために支出した金額(注1)-特別控除額(最高50万円)

(注1)その収入を生じた行為をするため、又は、その収入を生じた原因の発生に伴い、直接要した金額に限る。

 

ただ、現実的な話、抽選などで、多額のポイントをもらうケースはあまり見かけたことないです。

私が知っている範囲で言うと、楽天が抽選で10,000ポイントをあげる、というのが最高額です。

 

さて、ここでも、出てきましたね。

ポイントは、例え抽選で当たっても、使わなければ、課税されないのです。

あくまでも使った時に課税されるのです。

 

ポイントを使用して医薬品購入の決済代金の値引きを受けるなど,所得控除(医療費控除等) の対象となる支出にポイントを使用したことが明らかな場合

もう一つの例外ですが、医療費の支払いにポイントを使い、医療費控除を受ける場合です。

処理としては、2つのパターンが示されています。

  1. ポイント使用の支払金額を医療費の金額とする方法
  2. ポイント使用の支払金額を医療費の金額とするとともに、ポイント使用相当額を「一時所得」とする方法

 

これは、医療費控除の金額算定の際に、ポイント使用前の金額で申告してもいいですが、

使ったポイント分は、所得にもプラスせよ!というものです。

医療費控除だけ、ポイントを使ってないかのように申告して、良いとこどりするな!ということです。

 

2番目より、1番めのほうが簡単なので、通常は1番めの処理をしたほうがよいかと思いますが、一方、例えば、使用したポイント分を医療費に含めることで、基礎控除の10万円(もしくは、総所得金額等が200万円未満の方は、その5%)を超える場合には、2番目は節税できる有効な処理方法と言えるでしょう。

 

 

 

 

法人・個人事業主/フリーランスが、事業でポイントを使用したケース(法人税・所得税)

では、次は、事業として、仕入れ等の際にポイントを使ったケースをみて行きましょう。

その場合には、以下の2つの会計処理のいずれかを適用します。

① 値引処理(ポイント使用  の支払金額を経費として会計処理する方法)

② 両建処理(ポイント使用  の支払金額を経費として会計処理し、一方、ポイント使用額は「雑収入」に計上する方法)

 

いずれの方法を採用してもOKですが、継続適用が必須と考えます。

ポイント使用時の会計処理(法人税・所得税)

①値引処理の場合

(例題)1,000円の商品を現金で仕入れた際に、その店舗独自のポイントを100P使用した場合

借方 金額 貸方 金額
仕入れ 900 現金 900

 

②両建処理の場合

借方 金額 貸方 金額
仕入れ 1,000 現金 900
雑収入 100

 

税引き前利益に与える影響は、どちらを採用しても、同じ結果になります。

 

 

 

まとめ

今の世の中、商品を買うとポイントがついてくるのは当たり前、更に、現金ではなく、

クレジットカードでの支払いが主流のようです。

 

さらに、2018年冬に大々的に始まったpaypayなどの影響もあり、

今では、クレジットカードさえ要らず、スマホさえあれば、

物が買える時代に突入し、スマホ決済は群雄割拠の様相です。

 

そんな時代に追随するように国税庁から出た、ポイントの会計処理の取り扱い。

事業でポイントを使う方は、会計処理の漏れがないようにしていきたいですね。

 

■ポイント使用時の会計処理まとめ

〇個人のポイント使用は、原則、非課税である(例外あり)。

〇個人事業主・法人のポイント使用は、「値引処理」と「両建処理」の2つの会計処理のどちらかを採用する。

 

 

次回は、キャッシュレス還元ポイントの会計処理と税務処理について、説明したいと思います。

 

では、またコラム更新します。

 

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