
Amazonせどり・メルカリ|在庫に低価法を採用すべき理由とは?
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こんにちは。
千葉市花見川区(新検見川)で公認会計士・税理士をしています、岸会計事務所です。
個人事業主として事業を続けていると、「そろそろ法人成りしたほうが節税になるのでは?」と考える方も多いのではないでしょうか。
確かに、法人成りには節税や信用力向上など、多くのメリットがあります。しかしながら、法人化にはデメリットや見落としがちな注意点も数多く存在します。
特に、千葉市で事業を行っている個人事業主の方の中には、
・法人成りしたほうが本当に得なのか
・法人化すると何が変わるのか
・税金や社会保険はどれぐらい増えるのか
・税理士費用はどれぐらい必要なのか
といった疑問を持っている方も多いでしょう。
このブログ記事では、千葉市の税理士が、「法人成りのデメリット・注意点」を中心に、実務的な観点から詳しく解説します。
個人事業主の場合、開業届を提出すれば事業を始めることができます。そのため、基本的には設立費用はかかりません。
しかし、法人を設立する場合には、当然ながら設立費用が発生します。
特に株式会社を設立する場合には、登録免許税や定款認証費用などが必要になります。
一般的な費用感としては、司法書士さんへの報酬も含め、次のようなイメージです。
なお、この設立費用は、法人のほうで、創立費(繰延資産)として計上することができます。
また、見落とされがちなのが「清算費用」です。
会社を解散・清算する場合にも、設立時と同程度の費用がかかるケースがあります。
一方、個人事業主の場合は、廃業届を提出するだけで終了できます。
つまり、法人成りは「作る時にもお金がかかり、終わらせる時にもお金がかかる」という点を理解しておく必要があります。
個人事業主の青色申告は、自分で申告している方も多いと思います。
しかし、法人税申告は、個人の確定申告とは比較にならないほど難易度が高くなります。
特に次のような処理が増えます。
そのため、多くの法人が税理士へ依頼しています。
決算申告だけを依頼する場合でも、一般的には15万円~30万円程度の税理士費用が発生します。
さらに、顧問契約を結ぶ場合には、毎月の顧問料も必要になります。
千葉市で法人成りを検討している方も、「法人化すれば節税になる」という部分だけではなく、「管理コストが増える」という点も含めて検討することが重要です。
個人事業主の場合、赤字であれば所得税や住民税が発生しないケースがあります。
しかし、法人の場合は違います。
法人には「法人住民税均等割」という税金が存在します。
これは赤字でも発生します。
資本金1,000万円以下、従業員50人以下の法人の場合、千葉市を含む多くの自治体では年間7万円程度が課税されます。
つまり、利益がゼロでも税金が発生するということです。
ここで実務的な節税アドバイスです。
特別な事情がない限り、会社設立日は「毎月1日」は避けたほうがよいと考えます。
なぜなら、法人住民税均等割は「月割計算」だからです。
例えば、
4月1日設立 → 4月分も課税
4月2日設立 → 4月分は切り捨て
となります。
そのため、初年度だけですが、約5,833円(7万円÷12か月)程度節税できます。
小さな金額に見えるかもしれませんが、こうした積み重ねが重要です。
個人事業主の場合、事業のお金は基本的に自由に使えます。
しかし、法人になるとそうはいきません。
特に注意が必要なのが「役員報酬」です。
役員報酬は、原則として事業年度開始から3か月以内に決定し、その後は基本的に、次の定時株主総会まで変更できません。
会社法上は変更可能でも、税務上は問題になります。
もし期中で役員報酬を増額した場合、その増額部分は法人税計算上、損金として認められない可能性があります。
つまり、
・利益が出たから役員報酬を増やす
・決算前に節税目的で役員賞与を出す
といった行為は、税務上否認されるリスクがあります。
法人成り後は、「自由にお金を動かせない」という点を理解しておく必要があります。
個人事業主の場合、
・国民健康保険
・国民年金
を支払います。
一方、法人化して役員報酬を受け取ると、社会保険への加入が必要になります。
社会保険料は、
会社負担
個人負担
の両方が発生します。
合計すると、給与の約30%前後になります。
特に利益がまだ少ない段階で法人成りすると、「節税額より社会保険料負担のほうが大きい」というケースも少なくありません。
千葉市で法人成りを検討している方も、税金だけではなく、社会保険料まで含めたシミュレーションが非常に重要です。
最近は、法人でもクレジットカード払いが主流です。
当然、ポイントも貯まります。
しかし、このポイントは法人のものと考えられます。
役員や従業員が私的利用した場合、給与課税される可能性があります。
個人事業主時代の感覚で使ってしまうと、税務上問題になることがありますので注意が必要です。
法人成り後に最も重要なポイントの一つが、「法人と個人は別人格」という考え方です。
個人事業主時代は、
・事業のお金
・自分のお金
が曖昧だった方も多いでしょう。
しかし法人化すると、それは認められません。
そのため、
・法人口座を作る
・法人現金を分ける
・プライベート支出を混ぜない
といった管理が必要になります。
「法人と個人は別人格」なため、社長が法人口座からお金を引き出して使った場合、「役員貸付金」として処理されることがあります。
この役員貸付金には大きなリスクがあります。
会社からお金を借りた場合、無利息で借り続けることはできません。
税法上、利息分を会社へ支払う必要があります(これを認定利息と言います)。
役員貸付金を長期間返済しない場合、税務調査で「実質的な役員賞与」と判断される可能性があります。
その場合、
という非常に厳しい状態になり、「トリプルビンタ」を喰らいます。
千葉市で法人成りした後、税務調査で問題になりやすい論点の一つでもあります。
個人事業主の青色申告では、貸借対照表作成、e-Tax提出等により最大65万円の青色申告特別控除があります(令和7年度現在)。
しかし、法人にはこの制度がありません。
つまり、法人成りすると、その分だけ課税所得が増えるとも言えます。
法人成りは単純に「節税になる」とは限らないのです。
物販やせどりなど、在庫を持つビジネスを行っている場合は注意が必要です。
法人成りする際、在庫は個人から法人へ売却する形になります。
この際、
・帳簿価額
・時価×70%
のいずれか高い金額で売却する必要があります。
つまり、個人事業主側で売上計上が必要になり、含み益が実現してしまいます。
特に、
Amazon物販
せどり
ネットショップ
などを行っている方は、法人成り前に税理士へ相談したほうがよいでしょう。
個人事業主時代に使用していた車両を法人へ移す場合には、法人へ売却する必要があります。
この場合、
などが必要になります。
また、適正時価で売却する必要があるため、ディーラー等の査定書を取得しておくことが重要です。
なお、保険の名義変更は、税理士のサインがあれば、個人事業主時代の等級を引き継ぐことができます。
法人では、
役員報酬
従業員給与
士業報酬
などが発生するケースが多いため、年末調整作業が必要になります。
さらに、
法定調書
支払調書
給与支払報告書
などの作成業務も発生します。
個人事業主時代にはなかった事務負担が増える点も理解しておきましょう。
法人成りには、
・節税
・信用力向上
・融資面の強化
などのメリットがあります。
しかしその一方で、
・設立費用
・税理士費用
・社会保険料
・管理負担
・税務リスク
など、多くのデメリットも存在します。
そのため、「利益が出ているから即法人化」という考え方は危険です。
本当に法人成りすべきかどうかは、
・利益額
・家族構成
・社会保険
・今後の事業展開
・消費税
・資金繰り
などを総合的に見て判断する必要があります。
千葉市で法人成りを検討している方は、事前に税理士へ相談し、シミュレーションを行ったうえで進めることをおすすめします。
千葉市花見川区で法人成りに強い税理士事務所をお探しの方は、千葉市花見川区の税理士ページをご参照ください。